地域安全マップの指導者は、子どもたちに「入りやすい」「見えにくい」というふたつのキーワードを与えて、適切な使い方をガイドし、子どもたちが景色解読力を養うための指導をします。
子どもたちはまちを歩いて、実際の景色を眺め、自分の目で見て、耳で聞き、考えて、試行錯誤しながら危険な場所に対する理解を深めて行きます。
地域安全マップづくりは大きく4ステップあり、それぞれにおける指導者の役割は以下のとおりです。
地域安全マップの指導者は、子どもたちに「入りやすい」「見えにくい」というふたつのキーワードを与えて、適切な使い方をガイドし、子どもたちが景色解読力を養うための指導をします。
子どもたちはまちを歩いて、実際の景色を眺め、自分の目で見て、耳で聞き、考えて、試行錯誤しながら危険な場所に対する理解を深めて行きます。
地域安全マップづくりは大きく4ステップあり、それぞれにおける指導者の役割は以下のとおりです。
<事前学習>
参加者全員が「地域安全マップづくり」の目的を共有するため、全体で代表の指導者1名が講師として行います。
まず、不審者・怪しい人など「人」に気をつけるのではなく、場所を見極めて危険を予測することを教えます。
次に、キーワード「入りやすく」「見えにくい」場所について、これらはその場所が安全か危険を図る「モノサシ」となるものだということを、簡単なイラストや、ダウンロード教材、画像などを使用しながら指導します。
最後に、この学習の後に班ごとに行う「フィールドワーク」の注意事項を伝えます。
この他に、班の編成についても指導者が行う場合もあります。
<フィールドワーク>
事前学習後に、実際のまちでキーワード(入りやすくて・見えにくい)にあてはめ、景色を読み解くトレーニングとしてフィールドワークを行います。
その際、指導員は第一に子どもたちの安全のため、交通安全に配慮します。無理がないよう、班のメンバーの年齢や体力等に考慮した歩く範囲や時間を事前に白地図で決めておきます。
子どもたちが歩き出したら、最後尾を歩きます。
初めから指導者が解説するのではなく、子どもたちが気づくのを待ちます。なかなか気づけない場合や、気づかずに通り過ぎた場合には、班長に声をかけ「犯罪が起こりやすいか」「キーワードに当てはまるか」等を考えさせます。
また、安全な場所についても同様に、キーワードを用いて「なぜ安全か」を子どもたち自身に考えさせます。
フィールドワーク時のインタビューは、情報の収集以上に、地域内の世代間コミュニケーションの活性や子どもたちの安全活動のアピールという効果を望んで行うことから、インタビュー係がインタビュー対象者を見つけられない場合や声かけができない場合は、サポートします。
<ふりかえりとマップ作成>
フィールドワークが終わったら、フィールドワークで撮影した写真、メモ、地図を使い、班全員で「犯罪が起こりやすい場所」とその理由を復習したり、マップに載せる写真を選択したりします。
その際、指導者はフィールドワークで各係が得た情報を班全員が共有できるよう、写真を見ながら「危険な理由」や「安全な理由」を質問しながら、子どもたちにコメントをまとめさせます。
「人」に注目したコメントや、不審者情報、犯罪発生箇所情報が入っていないかを確認し、それらがある場合は視点を「場所」に変えるよう指導します。
子どもたちがまとめたコメントに必ず「入りやすい」「見えにくい」「入りにくい」「見えやすい」というキーワードが使われているかを確認します。
マップ作成時には、地域安全マップはどこかへ辿り着くための地図ではないので、縮尺や小さい路地などにこだわりすぎないよう指導します。
班全員が作業を分担するよう配慮しながら、口は出しても手は出さず、アドバイスします。
マップがまとまったら、個人を特定する情報がないかを最終確認します。
最後に、子どもたち自ら調査し、マップ上にまとめた「犯罪が起こりやすい場所」がいかに多いか、それでも日々私たちが安全に暮らすことができていることは、人々の協力や意識の上に成り立っていることを実感させます。
<発表会>
地域安全マップが完成したら、発表会を行います。
この発表会の目的は、これは全体での情報の共有、マップ作り参加者以外の人々の安全意識づけ、関係者を招いて行うことでコミュニティの「なわばり意識」「当事者意識」を向上させることなどの他に、子どもたちが達成感や成功体験を得たりできることもあります。
指導者はそれを念頭に、地域の防犯関係者や保護者等に声をかけ、子どもたちの活動を周知します。
また、班のメンバー全員がキーワードを用いて発表できるよう、事前に練習もさせます。
発表に必要なホワイトボード、マグネット、ポインターなどの準備し、子どもたちが自信を持って発表できるようサポートします。