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どこが安全? どこが危険?

地域安全マップ指導者養成プログラム

どこが安全? どこが危険?

地域安全マップ指導者養成プログラム


フィールドワークの進め方1-フィールドワークの目的とポイント-


フィールドワークには、いくつかの目的があります。

第一の目的は、景色解読力の養成です。「入りやすい」「見えにくい」というキーワードを使って景色を見ることで、そこが危険な場所か安全な場所かを判断する力を養います。

景色解読力を身に付けると、犯罪が起きる可能性がある場所を避けることができるようになります。この危険回避能力が子どもたちを犯罪から守ります。

フィールドワークの中では、通学路のほかに、商業施設、公園、駐車場、住宅地、商店街などのさまざまな場面が含まれていると効果的です。
可能であれば、子どもたちにとって馴染みの場所である公園を含む調査エリアを設定します。
ふだん見慣れた景色も、「入りやすい」「見えにくい」というキーワードをモノサシとして眺めてみると、それまでとは異なる見え方をするかも知れません。

第二の目的は、仲間意識や責任感の育成です。班のメンバーは全員が何かの係を持っています。係はそれぞれの役割と責任を担っています。
班のメンバーとして互いに協力しなければ、地域安全マップづくりは達成できません。

班に名前を付けるのは、仲間意識や帰属意識を感じさせるためです。フィールドワークという作業を通じて、仲間意識や責任感をはぐくみます。

第三の目的は、地域の大人たちとの接点を持つことです。フィールドワークでインタビューを行うのはそのためです。

インタビューを通じて、地域の大人たちが子どもたちを見守っていたり、防犯を心掛けていたり、パトロール活動などを行っていることを知ると、その地域で暮らすことに安心を感じるようになます。

インタビューという形で情報収集をはかることは、コミュニケーション力の向上につながります。地域の大人たちにとっても、防犯を課題に活動する子どもたちに触れて、地域防犯に意識を向けるきっかけになります。

調査範囲と調査ルート

調査する範囲は、子どもたちが歩いて調査する時間を考慮してあらかじめ決めておきます。
その範囲を、マーカーなどで地図に記入しておきます。調査の対象になるのは、公共の場所に限ります。マンションや個人の住宅などの私的な場所は対象になりません。

複数の班が同時にフィールドワークを行うときには、複数の調査エリアを用意します。範囲が重複しても構いません。
調査エリアに公園、路地裏、駐車場、商業施設などの異なる場面が含まれていると、学習効果が上がります。

調査を行うルートは、出発前に子どもたちが相談して決めます。「この場所に行ってみたらどうだろう」というように、指導員が誘導しても構いません。

学習効果を高めるためにはさまざまな場面・景色を見ることが有効ですが、そのことを優先して無理なルートや安全上の問題があるルートを設定してはいけません。

フィールドワークの中で、指導員はキーワードを使って景色を判断するように促します。入りやすいか入りにくいか、見えやすいか見えにくいか、という観点から景色に注目します。「入りやすい」「見えにくい」というキーワードをモノサシとして使いこなすことで、景色解読力が養われます。指導員はそのためのガイド役です。

領域性、監視性のハード面だけではなく、ソフト面に注意を向けることも必要です。

自転車の放置やらくがきなどの秩序違反が行われる場所は、当事者意識が低く見えにくい場所です。われ窓理論が教えるように、将来の犯罪を予感させる危険な場所です。
「子ども110番」の家がたくさんあれば、地域の防犯意識が強く、なわばり意識をもった入りにくい場所です。

指導者は、その場所がなぜ危険(安全)かをキーワードで説明するように指導します。

※実際のフィールドワークで使える「インタビューシート」「フィールドワーク コメントシート」「フィールドワーク メモシート」「係確認シート」を用意しました。
こちらをダウンロードしてプリントアウトしていただき、ご利用ください。

●インタビューシート(PDFファイル)

●フィールドワーク コメントシート(PDFファイル)

●フィールドワーク メモシート(PDFファイル)

●係確認シート(PDFファイル)

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