地域安全マップづくりの標準的な流れは、4つの場面と6つのステップに分かれます。
地域安全マップづくりの流れ
1.事前学習
地域安全マップづくりは、犯罪が起こりやすい危険な場所を見分ける力を養い、安全に暮らせるためのトレーニングであることを伝えます。
不審者や怪しい人などの「人」に注目するのではなく、場所に注目すること。「入りやすい」「見えにくい」というふたつのキーワードで景色を見ることによって、危険な場所と安全な場所を見分けることができることを示します。
ふたつの景色を比べるどちらが安全クイズで、子どもたちにふたつのキーワードの使い方を学習させます。
2.班編成
5人から7人でひとつの班を編成します。
班には5つの係があります。子どもたちには自主的に係を決めさせ、地域安全マップづくりに全員で参加するという意識を持たせます。
班の人数によって係を兼務したり、複数人でひとつの係を担当するなどして調整します。
3.フィールドワーク
地域安全マップづくりのハイライトとなる活動がフィールドワークです。
子どもたちは町の中を歩きながら、自分たちの目で見て考えて、危険な場所や安全な場所を探します。
インタビューを行って地域住民の声を聞き、記録をとります。
「入りやすい」「見えにくい」というキーワードで景色を眺めて、危ない場所や安全な場所を写真に撮って記録します。
指導員は、子どもたちの安全を確保しながら、子どもたちをガイドする黒子役を務めます。
4.ふりかえり
子どもたちは、プリントした風景写真を見ながら、フィールドワークで得た情報について話し合います。
地域安全マップに貼る写真を選びだし、ふたつのキーワードを使って、その場所について説明するコメントをまとめます。
コメントは付箋紙に書き込んでおきます。
5.マップ作成
マップ作成は、フィールドワークの成果を形にすることが目的です。
模造紙にまちなみを描き、写真を貼り、コメントを記入(貼り付け)し、飾りつけをして、自分たちの作品に仕上げます。
イラストを描いたり、タイトルを工夫したり、折紙で飾るなどの作業を分担して、全員参加で協力して作業します。
6.発表会
完成した地域安全マップを披露します。
班のメンバーは、完成した地域安全マップの左右に並んで、ふたつのキーワードを使って写真の場所の説明をします。フィールドワークを通じて学んだことや気が付いたことを、聞き手に向けて発表します。
地域住民や自治体関係者や警察関係者などに向けて発表できれば、子どもたちは大きな達成感を得ることができます。