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どこが安全? どこが危険?

地域安全マップ指導者養成プログラム

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犯罪が実行される時、犯罪が起きる場所


犯罪を企てる人は、犯罪が成功する見込みが薄かったり、その場から逃げ切ることが難しい状況では、犯行に及ぶことはありません。犯罪を成功させる条件が揃った時に、犯罪者は犯行に及びます。

犯罪者にとっては、犯罪を実行するだけでは目的を達成したことにはなりません。犯行の後に捕まることなく逃走することで、目的を達成したことになります。

金品を目的にひったくりを行なう者は、対象者に接近して目的の物を奪いその場から逃走するまでを見通して、実行可能な機会(チャンス)を探します。たとえ無防備な人が目の前にいたとしても、そこがひったくりを行うのにふさわしい場所でなければ実行しません。逃走を阻まれる可能性があるような場所や、多くの人に目撃され場所では、犯罪が成功する見込みが薄いので犯罪を実行しません。

犯罪を企てている人間にとって都合の良い場所とは、誰にも気づかれずに犯行を働き、誰にも見られずに逃走できる場所です。ひったくりの対象となる人がいて、そこが実行に適した場所であれば、ひったくり犯は標的に向かって手を伸ばします。

犯罪を企てているだけでは、犯罪は起きません。犯罪を計画している人が、犯罪を実行できる機会に出会うと犯罪が実行されます。このような考え方を「犯罪機会論」と言います。

犯罪を企図する者が目的を達成するには、次のような要件が満たされる必要があります。

①誰からも見られずに目的に近づける

②誰かに見られても違和感なく存在できる

③犯行中に誰からも邪魔されない

④犯行を終えた後、誰にも見られずに逃走できる

⑤犯行がすぐに発覚しない

犯罪者が犯罪を実行するのに都合の良い場所は、犯罪の実行が容易で、目撃されず、逃走しやすい場所です。そこは犯罪者が好む場所であり、犯罪が起こりやすい場所です。

犯罪を誘発しやすい場所には共通した特性があります。その特性を知っていれば、犯罪が起きやすい危険な場所を避けたり、犯罪に巻き込まれないように注意することができます。犯罪を予測して危険回避するだけではなく、その場所を犯罪が起きにくい場所に変えて行くこともできます。

犯罪機会論では「場所」に注目し、犯罪機会となる場所を作らないことが防犯につながると考えます。

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キーワード
#犯罪企図者#犯罪機会論