指導者は地域安全マップを正しく理解していることが重要です。
正しい理解ができていないのにマップづくりを指導すると、出来上がるのは防犯効果がない誤ったマップになってしまいます。子どもたちや地域の大人たちに間違った情報を与え、地域防犯に寄与しないどころかマイナスの結果になってしまうかも知れません。
指導者は地域安全マップを正しく理解していることが重要です。
正しい理解ができていないのにマップづくりを指導すると、出来上がるのは防犯効果がない誤ったマップになってしまいます。子どもたちや地域の大人たちに間違った情報を与え、地域防犯に寄与しないどころかマイナスの結果になってしまうかも知れません。
「入りやすい」「見えにくい」というキーワードは、「領域性」「監視性」という場所の性質を言い換えたものです。
なぜこのふたつのキーワードが有効に機能するのかを、犯罪機会論は説明します。
領域性と監視性を強化することで、地域の防犯力を高めます。
領域性と監視性には、ハード面とソフト面があり、両方を強化することでさらに防犯力は高まります。
この理論的背景を正しく理解して 地域安全マップづくりを行うことが、犯罪機会の減少につながり、地域の防犯力を強化させます。
まち歩きをしながら危険な場所を調査する子どもたちの姿を見て、子どもたちの安全を守ろうとする意識が地域の大人たちにも高まります。
犯罪機会となる危険な場所に、大人たちも注意を向けるようになります。
人々が注意を向けることによって、そこは誰からも見えにくい場所ではなくなります。見通しを悪くする木の枝を払ったり落書きを消して、管理された安全な場所に変えていくこともできます。
地域安全マップは、子どもたちの景色解読力を養い危険回避や被害防止能力向上に発展させるプログラムですが、大人たちが参加することで地域ぐるみの安全対策へと発展させることができます。
子どもたちが地域安全マップづくりを行うことで、さまざまな関係者が地域安全の問題を共有できるようになります。
さらに子どもたちは、多くの大人たちが安全意識を持って見守ってくれていることを肌で感じ取ります。
地域の防犯意識が向上し、コミュニティの絆を深めることは、地域に「なわばり意識」や「当事者意識」を生み出します。
なわばり意識と当事者意識は、地域の領域性と監視性のソフト面を表すものです。後述するハード面と合わせて強化することで、安全なまちづくりへとつながります。